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前立腺がんについて
前立腺がんや、関連する検査・診断・治療について解説します。

監修医:鈴木 啓悦先生 東邦大学医療センター佐倉病院 泌尿器科 教授

組織学的分類(グリーソンスコア)

組織学的分類は、がん細胞の特徴からがんの悪性度を表した分類のことです。悪性度とは、がん細胞の増殖、転移、再発のしやすさの程度を表したもので、前立腺がんでは「グリーソンスコア」が広く使用されています。グリーソンスコアは、2から10までの9段階で、数字が大きいほど悪性度が高いことを示します。
グリーソンスコアを判定するためには、顕微鏡で前立腺がん細胞の構造パターンを観察します。前立腺がん細胞の構造は一様ではないため、正常な前立腺細胞の構造に近いパターンは1点、悪性度が最も高いパターンは5点として、がん細胞全体を5段階で評価していきます(図)。そして、観察したがん細胞のパターンのうち、占める面積が最も大きいものと2番目に大きいものの2つの点数を合計します。この合計スコアがグリーソンスコアです。前立腺がんはグリーソンスコアに基づき、5つのグレードグループに分けられます(表)。

図 グリーソンスコア

図 グリーソンスコア

表 グレードグループ分類

グレードグループ グリーソンスコア 特徴
  • グループ1
  • 3+3=6以下
  • PSA再発は少ない。
    ほとんど転移しない。
  • グループ2
  • 3+4=7
  • 時にPSA再発する。
    ほとんど転移しない。
  • グループ3
  • 4+3=7
  • PSA再発がやや多い。
    まれに転移を生じる。
  • グループ4
  • 4+4=8
    (3+5=8、5+3=8)
  • PSA再発が多い。
    時に転移を生じる。
  • グループ5
  • 5+4=9、4+5=9、5+5=10
  • PSA再発が最も多い。
    転移を生じることも少なくない。
  • 市川智彦, 鈴木啓悦, 小宮顕 編. 前立腺癌のすべて 第4版, メジカルビュー社, 2019.より引用

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前立腺がんの治療法